Q&A シンポジウム2017編

当日、会場で寄せられた質問をまとめました。TOPへ。

産卵場の環境は大河川と小河川で違いはあるのでしょうか?

ほぼそのとおりですが、私は天竜川に関してはかなり特殊な川だと思っています。一度だけなのですが、国交省が瀬替え工事をして水深が1~1.5mぐらいだった場所が干上がったときがあったのです。ちょうどそのときに調査に入ったのですが、かなり広い範囲で水深がかなり深かった場所にアユの卵を確認したことがありました。このことからも、これまでいろいろな人が浅瀬を探しても産卵場が見つけられなかったのは、アユが深瀬で産んでいる可能性が高いからではと考えたのです。ただ、そういう事例は全国の川を調査しても少なくて、これはどうしてなのかは分からないのですが深瀬だけというのは天竜川だけということから、天竜川の場合はかなり特殊だと思うんです。
(高橋勇夫農学博士/たかはし河川生物調査事務所代表)

(高橋勇夫農学博士/たかはし河川生物調査事務所代表)